学校長挨拶

 無限の可能性──

ともに未来へ

 ITやAIの急速な発達に伴い、大変便利な数多くの機能が世の中を覆いつつあります。2040年にはAIやロボットに代替されるであろう職業の予測も話題となりました。この大きな変化の時代を迎える子どもたちにとって、もっとも必要とされる力はどんな力なのでしょうか?
 いろいろな物事を丸暗記して、即座に引き出せる力が必要な時代もありましたが、今や手元のスマホで何でも簡単に調べることができます。さらには、必要なデータさえあればオリジナルのテキストを生成できる人工知能ツールまで出現しました。このような時代の流れを受け、子どもたちは何をどのように学べばよいのかわかりにくい状況になりました。
 本校は創立80年を越える学校法人熊本学園の設置校であり、熊本学園の建学の精神は「師弟同行」「自由闊達」「全学一家」です。「師弟同行」とは、教師と学生は同じ人間として、規範を一つにして学ぶことを意味します。本校の自ら学ぶ姿勢は伝統として受け継がれています。「自由闊達」とは、全構成員がのびやかで自由な雰囲気のなか、教育と勉学に勤しみ、研究に励み、明朗闊達で自由な創造的人間を目指すことを意味します。多様性の時代において、さらなる発展を目指すために必要な考え方だと思います。「全学一家」とは、教職員学生一体の学風を意味します。教師と生徒が密接に関係し、お互いの成長による学園全体の発展を目指しています。
 本校は、今だけを見るのではなく、常に将来を意識した教育を目指し、ともに考え、悩みを分かち合い、教職員と生徒が一緒に難題を乗り越えていきます。
 可能性は、無限にあります。あきらめずに努力していきましょう。
 99回の失敗も100回目に成功すれば、それは成功のために必要な失敗です。
 失敗を恐れずに挑戦して、よりよい未来を築いてほしいと思います。
 ぜひ本校で、ともに夢の実現を目指しましょう。

熊本学園大学付属高等学校・中学校 校長  
高橋 裕文