国語科の森光です。ブログは初登場です。よろしくお願いします。
「山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
」
あまりにも有名な漱石「草枕」の冒頭部分。この小説にも描かれた金峰山に10月27日(金)に、1年生全員で登ってきました。
目の前に、未来まで見渡せそうな多目的グラウンドの青いターフが見えるとはいえ、やはり日々を同じ場所で過ごすだけでは、憂さもたまるというものです。
心身のリフレッシュを求めたときに、また心の憂さを晴らそうと、広い土地を求めるのは、森から草原に二本脚で飛び出した遠い祖先の記憶が、今も人間に残っているからなのでしょうか。
金峰山の緑、そして山頂からの眺望、これこそ筆舌に尽くしがたいものでした。
山頂から見えた平野と海、そして地平線。その限りなさが、1年生の無限の可能性に他ならないとも感じました。
景色とウォーキングを満喫した人もいれば、疲れ果てて景色なんか見る余裕もなかった人もいたし、生まれ育った土地を懐かしんだ人も(それは他ならぬ私でしたが)。しかし、全員に共通していること、それは「歩みを進めたこと」、すなわち、「進歩」。
間違いなく、誰にとっても、充実した一日だった、と言えるでしょう。
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