高校
2023.02.07
高校1年修学旅行報告2日目(東北・関東コース)
体調不良もなく、食事もしっかり摂れ、皆元気です。 昨日に引き続き、天気がとても良く、降り積もった雪や屋根から垂れ下がった氷柱が朝陽を浴びてキラキラと輝いていました。朝早くから園内を散策する生徒達も多くおり、ブリテッシュヒルズでの生活を満喫していました。朝のレッスンを終えるとすぐ出発となり、名残り惜しさを感じながら次の目的地いわき市を目指しました。 福島県は2つの山地(奥羽山脈と阿武隈高地)によって会津地方、中通り、浜通りの3地域に分かれています。初日に滞在したブリテッシュヒルズは中通り地区、そして2日目に訪れるいわき市は浜通りに区分されますが、浜通り地区は2011年3月11日に起きた東日本大震災の際、地震・津波・原発事故の影響を大きく受けた地区でもあります。今日はいわき市に入る前に震災翌日に全町避難を余儀なくされた富岡町を訪れ、語り人(かたりべ)の方々と町内を巡り、案内していただきました。2017年に一部の区域に避難指示解除が行われたとはいえ、町に戻る町民の方は少なく、今でも帰還困難区域に指定されている区域もあります。今回は1年前にようやく立ち入り制限のゲートが撤去された区域にも案内していただきました。震災当時のまま朽ち果てた家屋やお店、自動販売機、町中に広がる更地を目の当たりにし、人の営みやつながり、流れていた時間が一瞬にして奪われたのだと思うと胸に突き刺さるものがありました。「避難は国の指示だったけど、帰還は自己判断。町の再興のためには町の姿を言葉で伝え続けることが必要なんですよ。」という若い語り人の方の言葉がとても印象に残りました。海が見渡せる丘の上の展望台にも案内され、廃炉に60年はかかると言われている福島第二原発の姿、21mの津波に襲われた沿岸部の復興の様子を見ることができました。ぜひ、生徒達には次の「語り人」として、実際に足を運び、見て感じたことを伝えてほしいなと思います。
18時にスパリゾートハワイアンズに到着。生徒達はアロハシャツやムームーに着替え、一気に南国ムードになりました。夕食もしっかり食べて、いよいよ楽しみにしていたフラガールショーです。開演直前にハワイアンズのスタッフの方々から修学旅行期間に誕生日を迎えた生徒達へサプライズプレゼントがありました。温かいお心遣いに感謝でした。 神や自然への祈りが込められた踊り、圧巻のステージを一同食い入るように鑑賞していました。 地域の主要産業であった炭鉱業の衰退という危機を乗り越えるため、町おこしの一環として誕生したスパリゾートハワイアンズですが、震災後、ダンシングチームは復興支援の全国きずなキャラバンを行うなど「復興のシンボル」とも呼ばれています。初めてハワイアンズに本校が宿泊してから、熊本地震の際など幾度も学校を訪問していただき温かいご縁をいただいています。 今日はサッカーのナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」でも震災学習を実施しました。私達が普段使うエネルギーについても考えさせられる機会となり、福島県を訪ねることの意義深さを感じる1日となりました。