中学 2018.11.11
(深学科プログラム)中学2年生広島研修

11月8日(木)、9日(金)の2日間、中学2年生は広島で「平和」をテーマとした研修旅行を行いました。

丸々2日、学習活動のみの研修旅行です。

紫風祭終了後から1ヶ月かけた事前学習では、「平和を自分のこととして考えるにはどうすればよいか」をテーマとして、現在の世界や日本が置かれている状況や、それに対する自身の危機感について考えを深めました。学習活動の中で、生徒たちは、「平和が大切なことは分かっているが今ひとつ実感が湧かない」ことを認識し、「平和の大切さを自分の事として考えるためには、どんなことを意識して研修に臨めばよいか」を話し合い、学習班ごとに目標や質問事項を考えました。

 

研修1日目は終日、平和記念公園の敷地内で学習活動を行いました。

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まずは、ピースボランティアの方々のガイドの下で慰霊碑巡り、昼食後は資料館内を見学。資料館見学後に、公園内で外国人観光客に英語でインタビューを行う生徒もいました。最後は被爆体験伝承者による講話を聴講。伝承者として活動を行う理由、被爆された方々の生活がどの様に変わったのか、これからの若者に望むことなど、伝承者の方からの平和のメッセージに、生徒たちは真剣に耳を傾けていました。

 

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ホテル到着後は夕食やお土産購入。この研修旅行の中で、唯一生徒たちが「ほっ」と一息つける瞬間です。やはり一番人気は「生もみじ」でした。

 

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1日目の締めくくりに平和集会を行い、学習内容や平和に対する想いなどを共有しました。

 

 

2日目は宇品港からフェリーで江田島へ移動し、第一術科学校の見学。

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自衛官の方にガイドをしていただき、戦前の海軍兵学校から始まり、現在の第一術科学校・幹部候補生学校となるまでの歴史について学び、その後は教育参考館にて海軍に関する展示物の見学を行いました。館内には特攻隊として戦死された方の遺書なども展示されており、死の直前まで家族の身を案じ、出撃した兵士の手紙に涙する生徒も。

約1,000点にも及ぶ膨大な展示品の数に、生徒からは「時間が足りません!」との声が上がりました。

 

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この日の昼食では、名物「海軍カレー」です!

 

江田島からはバスで陸路を移動し、呉へ。『この世界の片隅に』の舞台です。停泊している自衛艦や戦艦大和を建造したドックを車窓から眺めながら大和ミュージアムへと向かいました。

こちらでもガイドの方の説明を受けながら館内を巡りました。館内中央に展示されている「10分の1戦艦大和」が生徒たちの目を引きます。

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第一術科学校に続いて、こちらでも海軍の歴史について学び、なぜ大和が建造されたかについて解説を受けました。大和に凝縮された当時最先端の科学技術、そしてその技術が戦後に平和利用されたことなどは、生徒にとって驚きだったようです。戦争と平和が表裏一体であるということが実感できたのではないかと想います。

 

 

研修始めから終わりまで、生徒たちは殆どの時間、クリップボードを持ってメモをとり続けます。目にする施設は全て戦争に関連するものであり、展示品には戦争によって命を落とされた方々の遺品が多く含まれています。本当に「重い」内容ばかりの研修ですが、それだけに生徒たちの目は真剣でした。

今後は、持ち帰った学習内容をもとに、平和学習を深めていきます。